世界の三大銘木・超優良品質のチーク材
チーク材について
チーク材は世界の三大銘木の一つ、超優良品質材です。
主な産地はタイ・ミャンマーです。インドネシアにも有り、同じ仲間なのですが少し品質が落ちるチーク材です。
ここでお話するチーク材は、主に地球の暑い地域に植林されている材です。
10年位前から少しずつ植林木のチーク材のお話はありました。小生の記憶が少し曖昧ですが、最初にコスタリカのチーク材のサンプルを見せていただきました。それをご紹介してくれたのは、材木関係以外の紳士の方だった記憶があります。
当時の記憶を辿ると、色は凄く黄色っぽい感じでした。チーク材独特の香りもありました。
板は航空便で送って来るために仕上げをしてあったと思います。木の肌には、チーク材独特の油っ気も有り、本物のチーク材と確認しましたが、最後にその方にアドバイスしました。伐採時期をあと30年後にできれば必ず商いで成功するが、今は無理だと10年前に言ったので、もう20年経てば日本に必ず輸入されると思います。
5年前位に見せていただいたのは、ラオスに植林されたチーク材でした。そのサンプルは京都大学出身のN先生に見せていただきました。
コスタリカの材よりずっと品質(原木の太さ)は落ちる材でした。N先生に「ここのチーク材は細すぎます。日本国内では無理だ」とお話すると、N先生は隣の国バングラデシュに販売するからと言っていました。そこからはN先生もラオス材に積極的に携わっているとは聞いていないので、この話は無くなったと思います。
3年位前に商社の方が、エクアドルのチーク材の販売をする為にエクアドル人と一緒に服部商店に来てくれたのが一番最近です。
その話もコスタリカとラオスの話と共通していました。
3つの産地とも、サンプルから原木の大きさは推定できました。共に木が細過ぎます。元一番玉(根っこから2m位迄)が末口直径30cm位しか無いのです。径級が40cm~46cmに育てば、世界中どこでも販売できる性能を持つチーク材に育つのですが、3つとも何故か急ぐのです。ここまでは原木を見たことがありませんでした。
先月名古屋の原木問屋さんから、上記でご紹介した産地以外のチーク材をご紹介いただきました。産地はブラジルです。
このチーク材の豆知識は多少ありましたが、知識では商いになりません。知恵に変えることができなかったら駄目だと感じ、明細を送っていただきました。案の定、上記3産地同様、細い原木の案内でした。
服部商店の会社の方針は、「エンドユーザー様からの材木の質問に対して、的確にお答えできること、そうでないと、全面的な信頼感は生まれない。服部商店の取り扱い樹種の情報は勿論、取扱い樹種でないことで聞かれる時のこともいつも想定して業務を行う」です。
取扱うか否かは、確かに「儲かる儲からない」というキーワードもありますが、それ以前に、「知っていて取扱わない」と「知らないから取扱わない」では、180度目線が違います。
ブラジル産のチーク材の欠点を理解する為に3本だけサンプルで仕入れ、製材しました。結果と申しましょうか、結論は出ました。
ここでの評価は、これから商いをしていく上で秘密になりますので言えませんが、一言だけコメントします。
日本国内で使える品質には何かが足らないブラジル産チーク原木でした。