服部雅章の使命

大阪市以内で生れた浪速っ子です。慎重でおちゃめな性格ですが木に対して負けず嫌いな人間です。
祖父から父へと続いた無垢材へのこだわりを軸に、日本国内から海外まで、広い視野でお客様のニーズを探り続けています。
原木と向き合っていると、不思議と"どう使うべきか"が見えてくる瞬間があります。
うまく言葉にはできませんが、木の声を聞くような感覚です。
夢中で何かに向き合っているとき、ふと答えが浮かぶような経験はないでしょうか。
私はその感覚を大切にしながら、一本一本の木に向き合っています。だからこそ、自信を持ってお届けできる品質になると考えています。
アメリカでの仕入れは、原木を見るだけでは決められません。サプライヤーとの信頼関係と、お互いの感覚が一致して、初めて判断します。
その積み重ねが、皆様にお届けする品質につながっています。

原木の買い付け
原木の買い付け

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材木屋の真実、材木屋も知らない情報

服部新聞 最新号の抜粋

2026年4月30日 第239号 発行人:服部雅章

24年ぶりに知覧に出かけました。
2026年4月3日~4日の日程で鹿児島県の指宿温泉に24年ぶりに出かけて来ました。この計画を決めたのは今年の1月始めでした。イラン危機が2月28日に始まりました、出かける前に多少は躊躇しましたが、無事行って来れて良かったと思います。
指宿を訪問するのは24年ぶりです。2003年に父は亡くなりましたが、現在91歳の私の母に、もう父を旅行に連れて行くことはないから、親孝行の為に連れて行けとアドバイスを頂き指宿温泉にした記憶があります。
それが24年昔の2002年6月に、亡き父と最後の服部商店の研修旅行になりました。指宿温泉にした理由は、南九州に出かけることが少ないという単純な理由でした。
当時の服部商店のメンバーは、年配の技術者3人(昭和10年代)と弊社の会長(昭和6年6月12日生まれ)と番頭格の取締役(昭和23年3月23日生まれ)と敏腕の営業マン(昭和20年6月12日生まれ)と、私(昭和33年10月14日生まれ)、女性事務員(昭和36年4月23日生まれ)の8人だったと記憶しています。
今回も24年昔も、訪問の最大の目的地は南九州市に有る知覧です。知覧は太平洋戦争で最も衝撃的な所の一つでもあります。広島原爆・長崎原爆・沖縄の玉砕等、様々な日本人の犠牲によって私達が生かされていますが、知覧は平均年齢21歳の若者が自分のことや家族のことを振り返らず、日本の為に尽くしてくれた象徴的な場所です。
イスラム諸国が言っているジハード(聖戦)とは全く違うと私は考えています。私達戦後生まれの、戦争を知らない者だけでなく、貧しい生活その物を知らない世代が大半の世の中になっているからこそ、私の様な戦後世代でかろうじて貧しい生活を知っている世代は、平成・令和に生まれた若者に少しでも戦争の悲惨さを伝える事が最大の責任だと感じています。

なぜ無垢材に狂いが出るのか

なぜ無垢材に狂いが出るのか。
木はもともと、山に立っていた素材です。製材されたあとも、その性質は消えません。時間をかけて、元の状態に近づこうとする力が働きます。
乾燥についてよく語られます。確かに一つの要素です。ただ、人工乾燥がなかった時代の建物に、致命的な狂いが出ているかというと、そう単純ではありません。

昔の職人は、木の性質を前提にしていました。
部位ごとに使い分け、動きを見越して納めていました。今は、その前提が薄れている場面もあります。

さらに言えば、私たちの生活そのものが、木にとって過酷になっています。急激な温度変化、乾燥、過度な均一性。自然の素材にとっては、無理のある環境です。

無垢材に狂いは出ます。これは避けられません。だからこそ私たちの仕事は、それをゼロにすることではなく、どこまで抑え、どう扱うかを判断することです。

人工知能では答えきれない領域があります。その境界線に向き合い続けることが、服部商店の役目です。

原木の話

無垢材の原木
北米産の針葉樹には、植林された材と天然に育った材があります。市場に出てくる原木の多くは、天然の森林で育ったものです。

木は太陽光を求めて、競い合うように上へ上へと伸びます。その性質が、比較的まっすぐな原木を生み出します。

写真は2018年に買い付けたスプルース原木です。

産地はアラスカ州。天然木で、樹齢は約700年です。生まれてから伐採されるまで、700年という時間が経過しています。
その間、気候や環境は変わり続けてきました。自然の中で生き残りながら、ここまで成長してきた木です。そうした環境で育った原木に、傷が全くないことはあるでしょうか。

傷が少ない原木は、本当に限られています。

価値があるから価格は高いのか。それとも、この時間に対して安いのか。どう感じるかは、見る人それぞれです。

木を購入する時の話

木を購入する時の話
良い原木は、誰が見ても分かります。しかし、天然林から安定して多くの良質材が供給されるわけではありません。

身近な公園の木を見てください。
枝下が短く、横に広がる木が多いはずです。一方、市場に出る原木の多くは天然林で育っています。天然の森の木は太陽光を求めて、上へ上へと伸びます。その性質が、通直な原木を生みます。

東北の森林も、現在はほとんどが二次林です。針葉樹は植林されますが、広葉樹は自然に生えてきます。いわゆる侵入木です。
ただし同じ樹種でも、土壌・水・地形によって育ち方は全く違います。その差は年輪に現れます。

年輪が細かい木は、成長が遅い。そして狂いが少ない製材品になります。結果として、使う人の技術を支える材になります。

製材の話

製材の話
製材とは、原木の中にある命を上手く引き出す仕事です。そのためには周到な準備が必要で、どれだけ道具を整えても油断はできません。
原木は皮によって自然界の影響から守られています。しかし皮だけでは内部まで守りきれないこともあり、時間の経過とともに欠点が現れることがあります。
それは表皮との境目に出ることが多く、「コモリ」と呼ばれます。そしてコモリの下には、ほとんどの場合キズが出ます。

製材方法に間違いはないと断言される方もいますが、私はそうは思いません。皮をつけたまま製材する方が、途中で予測しない欠点が出る可能性があります。だから皮を剥いで製材する方が正しいと考えています。

私の製材時の行動を簡単にまとめます。①買い付けた原木を会社に卸した時の姿を見る ②皮を剥く ③台車に乗せる この三工程で原木の良し悪しはおおよそ判断できます。次に④胴割りをし、⑤中身を確認します。胴割りの段階で中身は見えますが、それでも欠点が出る可能性は残ります。その確率は決して低くありません。

製材技術とは、派手なものではありません。言い換えれば、ごまかしの効かない仕事です。

木の怖さ

木の怖さ
私の指でさしている所にほんの少しだけ薄い割れが有ります。写真では非常にわかりにくいとは思いますがこのキズが最大の欠点です。写真を見ると、シラタとまり辺材部分のイタミは解ります。しかしシラタのイタミは実は非常に浅いのです。こういう非常に見抜きにくい欠点ですがこれを侮るとマーケットから大きなお叱りを頂くのです。

木の良さ

木の良さ
上記の写真はナラ材原木の一番根っこに近い所です。専門用語で入り皮と言う欠点です。結果だけお知らせします。私を信頼して頂いている御客様にお求め頂きました。元の入り皮はものの見事に板に入れる事は最小限に納まりました。これが見栄えの悪い中身の良い原木です。

正直に言います

これまで他社で購入されていた方から、「扱いやすく、結果として上手くいった」という声をいただくことがあります。
理由はシンプルです。弊社の材が使いやすいからです。

  • 削りやすい
  • 板が傷んでいない
  • 狂いが少ない

この3点に尽きます。

特別なことではありません。ただ、この当たり前を外さないことが、結果として使いやすさにつながっていると考えています。
それが、服部商店の材の特徴です。

服部商店の使命

「売れる物より、消費者から欲しがられる物を作る。」それが、服部商店の使命です。
「必要な方に、必要な形で届ける。」そのために、お客様の声に耳を傾け、適切に応えることも、私たちの役目です。
また、正規のルートで仕入れた木材のみを扱い、誠実な商いを続けていきます。
服部商店は、現場を何よりも大切にしています。
「人は氏より育ち」と言われますが、私たちが扱う原木においては、産地=“氏”を重視しています。
理由はシンプルです。
最高の産地から生まれたものは、やはり良い。お米がそうであるように、木材も同じです。そして、その産地を支えているのは、現場で向き合う人の積み重ねです。それこそが、服部商店が現場を大切にする本当の理由です。

無垢材の原木
無垢材の原木

経営理念

感謝・真心・貢献

私達は自然の恵みである「木」を扱えることに感謝し、真心込めて流通させることにより、社会に貢献します。

経営方針

日本一の品質の材を扱い、お客様に最高の物を提供する。家族的な経営を目指す。社員の家族全員が会社の財産である。

行動指針

お客様の先のお客様は私のお客様であり、お客様に満足していただくために、日夜妥協しないものづくりを目指す。